強い寒気の移流と上層の強風軸(巻雲)


【2008年11月19日11時41分】
@東京都府中市
晴れ
奇麗な青空の中に小さな粒々の雲の塊がみえた。雲そのものは薄く、この雲は10数分後には消えてしまった。このほかにも今日はこんな薄い雲が多く見られた。また、午後遅くなると積雲系のもこもことした雲もみられるようになった。
午前11時現在、府中では気温13.9℃、南西の風3m/s


◆天気概況:地上天気図

午前9時現在、サハリン、オホーツク海中部と千島付近には低気圧があり、そこから延びる気圧の谷が日本の東海上と日本海中部から朝鮮半島北部に達している。また、日本の南には停滞前線が延びており、この前線上の低気圧が東北東へ進んでいる。一方、大陸にある高気圧が西日本に張り出している。


◆雲と降水:気象衛星、レーダーアメダス解析雨量他

午後12時現在では、関東地方と北海道の道東、近畿地方の一部を除いて全国的に低い雲に覆われている。雲は寒気の吹き出しに伴う下層の対流雲で、日本海上では大陸からの離岸距離が短く、地表面温度(海面温度)に対して寒気が強いことを示している。また、日本海中部から秋田県沖にかけて南西から北東に筋の入った雲がみられる。JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)に沿って発生した強い帯状対流雲でこの直下では強い雨または雪が降ったりする。午後12時までの1時間に北陸から北の日本海側で~5mm程度の雨(気温の低い山間部などではおそらく雪)が観測されている。


◆高層大気の状態:高層天気図、高層気象観測データ、ウィンドプロファイラデータ他

午前9時現在、シベリア東部にある上空の寒冷低気圧は少しずつ南東へ移動している。低気圧に伴う寒気の中心は沿海州付近にあり、500hPa面での温度は-46℃以下となっており、この時期から考えてもかなり冷たい空気が入っている(というより、この時期じゃなくても十分冷たいように思う・・・)。下層では温度集中帯の範囲が広く、西よりの風に伴って強い寒気移流場となっている。また、この水平温度傾度に伴って中層から上層では本州上空に強風軸が延びている。

関東地方は、西~北よりが山岳を越えて吹き降ろしてきた風により下降流場となり、また日本海側にあった湿った空気が山岳を越える際に降水として大気中の水分を落としてきたことで空気が乾燥している。このため雲ができにくくなっている。一方で、中層から上層には強風軸があり、これに伴った上層雲が延びている。地上からみられたのはこの雲と思われる。

----
ひとこと日記
雲の本を読んでいたら、ちょうど今日の写真の雲のようなイラストがあって、横に
 floccus cirrus
とあった。いや、英語の本なので。。。ってことで日本語訳を探してみたが、floccus で房状雲らしい。ちなみにcirrus は巻雲のこと。直訳で房状の巻雲です。

直訳の意味がない。。。。


------------------
日本ブログ村のランキングに参加しています。
よければクリックをお願いします。
やる気がピヨピヨと沸いてきます。

にほんブログ村 写真ブログ 雲・空写真へ

にほんブログ村 環境ブログ 天気・気象学へ

投票してくださったみなさま、本当にありがとうございます。<(_ _)>
[PR]
by y_hirarin5 | 2008-11-19 23:59 | 今日の雲
<< 強い寒気の吹き出し(快晴) 下層への寒気流入と温度集中帯~... >>