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いま、そこにある雲


雲の観察日記 カメラはNikon D40, iPhoneを使ってます。気象予報士(2008年10月〜)
by ひらりん
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寒気の移流と負渦度場に伴う対流の抑制(積雲)


【2008年11月17日12時14分】
@東京都府中市
晴れ
青い空に小さな積雲がいくつも浮かんでいる。
午後12時現在、府中では気温18.4℃、北東の風2m/s


◆天気概況:地上天気図

午前9時現在、昨日日本の上空にあった気圧の谷は主要部分は日本の東海上に出たが、シベリア東部にはある低気圧はほとんど停滞したままになっている。大陸に中心を持つ高気圧は西日本に張り出しているが、張り出し方は弱い。夕方には日本海にあった気圧の谷上に低気圧が発生して北海道方面へ近づいている。


◆雲と降水:気象衛星、アメダス降水量データ他

午後12時半現在では、九州南部と紀伊半島から関東地方の西部にかけてと北海道の道南あたりで雲が少なく晴れている他は大部分が雲に覆われている。その雲のほとんどは下層雲で構成されているが、中国地方にかかっている雲は一部で中層雲も混じっている。また、対馬海峡から日本海中部にかけて上層の筋状雲が延びている。華中から華南にかけて下層の雲バンドが広がっており、少しずつ東へ移動している。また、日本海の上層の筋状雲も少しずつ南東へ移動して日本海沿岸に近づいている。

雨は、13時までの1時間に山陰や能登半島、佐渡島と北海道の道東、南西諸島で数mm相当のものが降っている。


◆高層大気の状態:高層天気図、高層気象観測データ、ウィンドプロファイラデータ他

午前9時現在、シベリア東部にある地上低気圧の上空には寒気を伴った大きな上層の低気圧がある。ここから延びる気圧の谷で特に顕著なものはないが、下層ではアムール川中流から渤海の北にかけて1つ気圧の谷がみられる。この周辺や日本海では全般に北西風、日本上空では西よりの風で寒気移流場となっている。日本周辺に広がる下層雲はこの寒気の吹き出しに伴うものと思われる。一方で、その上空では正渦度場の合間の負渦度場の中に入っており、この高度では全般に下降流場になっているために対流が抑えられて雲が下層へ留まっていると考えている。日本海に延びる上層の筋状雲は、北側の寒帯前線ジェット気流(※)と亜熱帯ジェット気流(※)のうち寒帯前線ジェット気流の南縁に沿って延びている。

関東地方もこのあたりは西部で晴れ間が広がっている。地上から見上げると小さな積雲が浮かぶ程度に留まっている。
・・・そういえば、夜に雨が降るような予報だったような。。。

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ひとこと日記
仕事では、先週から現場入りしてます。
ってことで、写真の撮影も目黒区から府中市のどこかに変わってます。
拘束時間が長くて写真を撮る隙がほとんどないのですが、わずかな隙を突いて撮ってます。
それなのに、時間がなくても面白そうな雲を探すことは、やめられないようです。ww

タイトルはいつも悩みますが、今日はひときわ論文チックになってますな。。(^^;


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by y_hirarin5 | 2008-11-17 23:59 | 今日の雲
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