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いま、そこにある雲


雲の観察日記 カメラはNikon D40, iPhoneを使ってます。気象予報士(2008年10月〜)
by ひらりん
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北東気流と冷たい雨(層雲)


【2008年11月12日12時32分】
@東京都目黒区
曇り
ちょうど写真を撮っているときからポツリポツリと雨が降り出した。全天が厚い雲に覆われており、雲底は濃淡が分かるが輪郭までは捉えられない。
午後12時現在、大手町では気温13.1℃、北北西の風3m/s、湿度59%


◆天気概況:地上天気図

午前9時現在では、小笠原諸島の西海上に低気圧があり中心から延びる寒冷前線が日本の南に、温暖前線が父島の東に達し、そこから停滞前線が日本のはるか東へ延びている。日本付近は大きく見れば北海道の東海上の高気圧と朝鮮半島北部の高気圧に覆われている。しかし、北海道にはオホーツク海の低気圧から延びる気圧の谷が近づいており、九州など西日本にも南から延びる気圧の谷の中に入っている。


◆雲と降水:気象衛星、レーダーアメダス解析雨量他

午後12時半現在では、日本の南から延びる雲バンドが静岡県から関東地方、福島県にかけてかかり、日本の東に達している。雲は陸地から離れた海上のものが雲頂高度が高く発達している。一方、陸地に近い方は薄い雲が中心で雲頂高度も前述のものよりやや低い。しかし、宮城県から関東地方にかけては下層の厚い雲が広がっており、雲バンドの下にもこの雲がある可能性がある。そのほかの地方は、一部で下層の対流雲がみえるもののおおむね晴れている。

雨は伊豆諸島から静岡県、山梨県、群馬県などで観測されているが、東京の目黒区某所でもこの時間はパラパラと雨が降っていた。


◆高層大気の状態:高層天気図、高層気象観測データ、ウィンドプロファイラデータ他

昨日大陸東岸にあった上空の気圧の谷は、下層では本州上から南西諸島付近にかけて、中層から上層にかけては西日本上空まで東進した。この気圧の谷は日本の南にある地上低気圧に対応しており、低気圧や前線付近では風の水平シアーが大きく前線に沿って湿潤空気が分布している。また、伊豆諸島付近の下層では等温度線の間隔が狭く前線が発達している。低気圧の北側にあたる関東地方の下層は東よりの風が入っている。また、その上空では南西風が吹いているために、湿潤空気が北へ押し上げられている。紀伊半島から関東地方の中層から上層は、下層の温度集中帯に対応して強風軸が延びている。低気圧や前線付近では下層の前線性雲バンド、それより上空では南西風により湿った空気が北上し、中層から上層では強風軸に対応した中層から上層の雲が広がっている。

写真を撮っているときに降った雨は下層雲からの粒の小さな冷たい雨だった。このときは地上風は関東地方の平野部で全般に北よりの風が卓越しており、内陸からの冷気の流出が起こっていたものと思われる。

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行けるかどうか微妙、というより行けない可能性の方が大きいです。
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by y_hirarin5 | 2008-11-12 23:59 | 今日の雲
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