総観場の収束帯と弱い雨(乱層雲)


【2008年10月26日14時46分】
@横浜市港北区
曇り
厚い雲に覆われている。遠くの空の下の方は明るいが、すぐそこの雲は雲底がぼこぼこと凹凸がみられる。
午後3時現在、横浜では気温20.5℃、南西の風5m/s、湿度53%

午前9時現在、サハリン西方海上とオホーツク海北部にはそれぞれ低気圧があり、サハリン西方海上の低気圧から延びる寒冷前線が日本海に延び、北日本を通過しようとしている。この寒冷前線は日中にかけて北海道を、夕方にかけて東北地方を通過し、午後9時現在では北海道の東海上に出ている。一方、黄河上流には高気圧があって南東に移動しているが、日本付近への張り出しは弱くなっている。

気象衛星で雲の様子をみると、日本付近は九州から東北地方にかけては昨日と同様に中国大陸から東に延びる雲バンドに覆われている。この雲バンド上の上層雲は雲の全体的な動きに対して直行方向の縞模様があり、上層の強風軸に伴うトランスバースライン(巻雲の雲列)と思われる。一方、雲自体は厚みがあり、特に午後にかけては九州北部から中国、四国、近畿、東海地方にかけての雲は厚く、1時間に1mm相当以下の弱い雨やところによって1~5mm程度の雨が降っている。また、昼から午後にかけて北日本を寒冷前線が通過しているが、それに伴う雲は雲頂高度が低く下層雲が主体になっており、前出の雲バンドが東北地方から太平洋上に北東方向に延びて寒冷前線の雲に重なっているために、動きがほとんど分からなくなっている。また、この寒冷前線の動きとは別に、北陸地方から北の日本海側では西南西方向から降水バンドが延びてきており、ところによって1時間に30mm以上の激しい雨が降っている。この雨をもたらしている雲は、下層雲が主体となっている。

上空の天気図をみると、午前9時現在では、下層850hPa面(高度1500m付近)で本州の太平洋側と日本海には温度集中帯があり、全般に西南西風が卓越している。その上空の700hPa面(高度3000m付近)では西日本で西風とその南側で西南西風による収束帯があり、中国大陸から東シナ海に延びる850hPa面の湿潤空気をさらに東へ運んで関東地方南部にまで達している。この下で弱い雨が降っている。日本海に延びていた寒冷前線付近では、上空の等高度線と等温線が平行し風もそれに沿って吹いているために温度移流がほとんどみられない。中層から上層にかけては日本上空を西南西風の強風軸が通っているが、これは下層の温度集中帯によるもので、前出の上層のトランスバースラインはこの強風軸の南縁に沿って発生している。

寒冷前線の通過後の午後9時の高層天気図をみると、北陸から北の日本海側では西よりの風で寒気移流場となっている。この地方に雨をもたらしている雲は日本海上に発生した下層雲が移動してきたもので、温かい海面と寒気の流入によって不安定化した大気中で発生した対流雲と思われる。

関東地方を覆っている雲は、高度2500~8000m付近までの厚い湿潤層に対応していると考えており、雲底高度(湿潤層の最下層)と雨の降り方から考えて乱層雲と判断した。

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by y_hirarin5 | 2008-10-26 23:59 | 今日の雲
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