いま、そこにある雲 |
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【2008年7月13日11時55分】 @神奈川県鎌倉市 夏の白っぽい空に巻積雲の集団が見えた。この雲の周辺は筋状の巻雲や飛行機雲がいくつも浮かんでいる。巻積雲はこの一角だけになる。 巻積雲は先日の高積雲によく似て丸い小さな小雲が群れをなしている。しかし、両者の異なる点は2つあり、1つ目は雲に陰影がないこと、2つ目は小雲の大きさは腕を真上に伸ばした場合の小指の幅より小さいことにある。雲が小さく見えるのはそれだけ高い高度に浮かんでいるからで、中緯度帯では高度5000〜13000m付近。今日の高層気象観測データからすれば関東から北陸地方上空では高度9500〜10000mの間に相対湿度〜60%やや湿った層がある。この空気に覆われていたと考えると、このとき見えていた雲の高度もこれに相当するものと思われる。 さて、今日の気圧配置はオホーツク海、日本海西部に低気圧がある一方で、本州付近は南から高気圧に覆われている。しかし、オホーツク海の低気圧は上層10000m付近まで続く背の高い低気圧でその北側にある高気圧と対になっている。昨日から2°ほど東に移動しただけで全体的に動きが遅くなっている。また、中心付近は寒気を伴っており北日本がこの寒気に覆われている。また東北から北陸、関東にかけてはこの寒気が通過中である。また、関東から西の地方には下層に暖気がみられる。 関東地方は下層で南西風が卓越し暖気移流場となっている一方で、中層から上層にかけてはオホーツク海の低気圧の南西側にあたり、北西風が卓越している。地上付近では山岳域を中心に下層の対流雲が出始めている一方で、南部沿岸域は千葉県方面に上層雲の一部がかかっている他はよく晴れている。気象衛星の画像では写真の雲はほとんど確認できなかった。あるとすれば、午前中に中部山岳域上空に見えていた薄い上層雲の一部が東へ移動してきたものと考えられる。または千葉県方面に見える中〜上層雲の西の端が一部かかっていたとも思える。どちらとは残念ながら断定はできない。 これまでの巻積雲
by y_hirarin5
| 2008-07-13 23:59
| 雲のあれこれ
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