低気圧通過、日本海には背の高い低気圧(高層雲)


【2011年4月19日午前9時27分】
@横浜市戸塚区
曇り
全天が厚い雲に覆われているが、雨は上がっている。雲の表面は滑らかで凹凸はわからない。
午前9時現在、横浜では気温11.8℃、北の風5.5m/s、湿度86%

 千葉県付近を低気圧が通過した。日本海には背の高い低気圧があり、上空に強い寒気を伴っている。関東地方はこの前面にあたり、下層に暖湿空気が流入して大気が不安定になっていた。茨城県方面では強い雨を観測した。


◆ 午前9時現在の気圧配置(地上天気図)

 千葉県付近には低気圧があって北東へ進んでいる。また、山陰沖には別の低気圧があって東へ進んでいる。小笠原諸島から停滞前線が日本のはるか東に伸びており、前線上には低気圧があって東へ進んでいる。一方、オホーツク海には高気圧があってほとんど停滞している。そこから気圧の尾根が北海道を通って、東北地方の東海上に達している。また、華中にも高気圧があって日本の南へ張り出している。日本付近は気圧の谷が通過している。


◆ 午前10時現在の雲と雨(気象衛星:可視、赤外、水蒸気、アメダス降水)

 東北地方から中国地方にかけて低気圧に伴う渦上の雲が広がっている。特に東北地方から関東甲信越地方にかかる雲は厚みがあり、その中でも茨城県や東北地方北部にかかるものは雲頂高度が高く発達している。その他の雲は雲頂高度が低い。また、南シナ海から日本の南海上を帯状雲が伸びている。こちらは雲頂高度の高い厚い雲で構成されているが、本州からは離れている。

 関東地方は、全般に厚い雲に覆われているが、特に茨城県では雲頂高度が高くなっている。一方、千葉県や神奈川県の南部沿岸域では雲は雲頂高度が低く、ところどころで雲が途切れている。

 この時間は、東北地方から関東甲信越と東海、中国地方西部から九州北部でまとまって降っている。午前10時までの1時間に多いところで~20mmの強い雨を観測している。


◆ 午前9時現在の上空の大気の状態
◇各気圧面の高度分布(高層天気図)

 日本海西部には、地上低気圧に対応した上空の低気圧がある。この上空の低気圧は下層から上層までつながる背の高いもので、それぞれの高度においてその中心はほとんど同じ位置にある。この低気圧は中心付近に寒気を伴っており、500hPa面で-30℃以下となっている。千葉県付近の地上低気圧には日本海低気圧から気圧の谷が伸びている。

 関東地方は、この低気圧の前面にあたり、下層700hPa面より上空では強い南西風、下層850hPa面では南東風が吹いている。これに伴って下層には強い暖気移流が発生し、湿潤空気が流入している。一方、500hPa面の空気は非常に乾燥している。500hPa面の渦度は強い正渦度、700hPa面の鉛直流は850hPa面への暖湿空気の流入に伴って東部や内陸部で強い上昇流場となっている。


◇大気の鉛直構造(高層気象観測データ:館野)

 地表面付近から858hPa高度までと723hPa高度から661hPa高度までに、2つの厚い湿潤層がある。また、850hPa高度付近と700hPa高度付近にはに相当温位の高い層があるが、前者は高層天気図で見た、強い暖気移流によるもの、後者は湿潤空気の流入によるものと思われる。これらの層の間には非常に乾燥した空気が入っており、相当温位も低く対流不安定の状態になっている。持ち上げ凝結高度は960hPa高度、自由対流高度は926hPaと低いため、雲が発達しやすい状態となっている。



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by y_hirarin5 | 2011-04-19 19:16 | 今日の雲
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