東西に伸びる高圧帯の圏内(層積雲)


【2010年11月4日9時06分】
@横浜市戸塚区
全天を厚い雲が覆っている。雲は畝状になっており、雲底は暗い灰色になっている。ときどき薄日が射すことがある。
曇り
午前9時現在、横浜では気温10.7℃、北の風2m/s、湿度55%

 関東地方南部は、東西に伸びる高圧帯の中に入っている。下層は山岳域や北部からの冷気流により北よりの風が吹いているが、上空は西よりの風が卓越して吹いている。上空は厚い雲に覆われているが、これは伊豆諸島付近で発生した下層雲が南西風によって移動してきたものと思われる。


【詳細解析】

◆ 午前9時現在の気圧配置(地上天気図)

 カムチャッカ半島の東には低気圧があって東へ進んでいる。サハリン付近から気圧の谷が日本海を通って対馬海峡へ達している。一方、揚子江河口付近には高気圧があって東へゆっくり移動している。また、この高気圧から日本のはるか東にかけては東西に伸びる帯状の高圧帯となっている。


◆ 午前9時現在の雲と雨(気象衛星:可視、赤外、水蒸気、アメダス降水)

 この時間は、北海道と北陸から北の日本海沿岸域、中国地方から信越の山岳域に低い雲がかかっている。

 関東地方も南部から頭部の沿岸域を中心に低い雲が広がっている。この雲は太平洋へと続いている。

 降水は、北陸から北の日本海側でとこどろころ降っている。午前9時までの1時間に多いところで~5mm程度の降水を観測している。


◆ 午前9時現在の上空の大気の状態
◇各気圧面の高度分布(高層天気図)

 地上低気圧に対応する上空の低気圧(下層~中層)や気圧の谷(上層)はその直上にあたるカムチャッカ半島の東海上にある。それとは別にシベリア東部に気圧の谷がある。中層では谷は深くなっており、その中心付近に寒気の中心を伴っているが、下層では谷は弱い。しかし、下層ではシベリア東部から西日本の太平洋まで伸びており、九州の西方海上では寒気移流場となっている。下層850hPa面では日本海側を中心にところどころ湿潤域がみられるが、700hPa面より上では東北地方から南の地域は空気は非常に乾燥している。

 関東地方は、上空の大きな気圧の谷が通過しており、下層から上層まで全般に西よりの風が吹いている。下層850hPa面では西南西風が吹いており、南部は湿潤空気に覆われているが、700hPa面より上空は空気は非常に乾いている。上層300hPa面の強風軸は南部上空を西から東に向かって伸びている。500hPa面の渦度は全域で正渦度、700hPa面の鉛直流も全域で上昇流場となっている。


◇大気の鉛直構造(高層気象観測データ:館野)

 地上から1011hPa高度まで対流不安定層が形成されているが、その上空には厚さ180mほどの接地逆転層がある。この高度では西北西~北よりの風が吹いている。逆転層の上には東よりの風が吹く乾燥した層がある。901hPa高度より上空では南西~南南西風が吹いており、836hPa高度付近には厚さ20mほどの薄い湿潤層が形成されている。雲の動きを見ると、雲は伊豆諸島付近で発生し、その後南西から北東へ向かって移動しているのがわかる。湿潤層より上空の空気は非常に乾燥しているため、雲はこの湿潤層に対応しているものと思われる。




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by y_hirarin5 | 2010-11-04 23:59 | 今日の雲
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