低気圧はオホーツク海へ、冬型の気圧配置(巻雲)


【2010年11月2日9時13分】
@横浜市戸塚区
薄い刷毛で掃いたような雲が空のいたるところに浮かんでいる。
晴れ
午前9時現在、横浜では気温17.3℃、北西の風2m/s、湿度37%

 冬型の気圧配置で下層は寒気移流場となっている。相対湿度は低く、下層は下降流場となっているため下層雲ができにくい状態となっている。上層に強風軸があり、それに沿って西から薄い上層雲が伸びている。これが地上から見える巻雲に対応しているものと思われる。


【詳細解析】

◆ 午前9時現在の気圧配置(地上天気図)

 オホーツク海南部には発達中の低気圧があって北北東へ進んでいる。中心気圧は984hPa、今後12時間以内に中心付近では15~22m/sの強い風が吹く見込みとなっている。低気圧の中心から閉塞前線が千島付近に伸び、そこから寒冷前線が日本の東を通って小笠原諸島の東海上に達している。一方、バイカル湖の南西には高気圧があって西日本に張り出している。日本付近は西から西高東低の冬型の気圧配置に変わっている。


◆ 午前9時現在の雲と雨(気象衛星:可視、赤外、水蒸気、アメダス降水)

 低気圧に伴う厚く雲頂高度の低い雲が北日本にかかっている。また、北陸から北では日本海側を中心に、日本海から低い雲が流れ込んでいる。九州南東部や四国は上層の雲が広がっており、次第に東へ移動している。また、西日本の山岳域を中心に下層の対流雲がちらほらと出ている。

 関東地方は全般に晴れているが、南部には西から東西に伸びる薄い上層雲がかかっている。

 雨は、この時間は北陸から北の日本海側を中心に降っており、多いところで1時間に~20mmのやや強い降水を観測している。


◆ 午前9時現在の上空の大気の状態
◇各気圧面の高度分布(高層天気図)

 オホーツク海の地上低気圧に対応する上空の低気圧は、下層では低気圧の直上にあるが、中層から上層にかけては、低気圧の西側にある。寒冷低気圧となっており、低気圧の中心付近には500hPa面(5400m付近)で-30℃以下の寒気を伴っている。これが日本海に入り始めている。東北地方から南は、これらの低気圧の中心の南側にあたるために、全般に西よりの風が卓越して吹いている。下層は等高度線に対して等温度線が直交しており寒気移流場となっているが、中層はこれらが平行しているために温度移流はほとんど起こっていない。中層の寒気の流入は北海道が中心となっている。上層の強風軸は、華北、朝鮮半島、西日本上空、関東地方南部を通って太平洋へと伸びている。

 関東地方は上空の低気圧の南側で、上空は全般に西よりの強い風が吹いている。下層は850hPa面では寒気移流場となっているが、それ以上の高度では温度移流はほとんど起こっていない。また上層には南部に強風軸がかかっている。500hPa面の渦度は正渦度、700hPa面の縁直流は東京から神奈川県付近と茨城県付近にかけては上昇流場、その他は下降流場となっている。


◇大気の鉛直構造(高層気象観測データ:館野)

 地上から850hPa高度付近までは対流不安定になっており、そのうちの下層は混合層が形成されている。相対湿度は低く30~40%となっており、また873hPa高度と857hPa高度の間に逆転層が形成されており、そこを境に相対湿度は10%を切っている。このため混合層の発達に伴う下層雲は形成されない。中層から上層にかけても相対湿度は低くなって、大気は全般に乾燥している。




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by y_hirarin5 | 2010-11-02 23:59 | 今日の雲
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