移動性の高気圧は東海上へ(乱層雲)


【2010年9月27日9時07分】
@横浜市戸塚区

どんよりとした暗い雲が全天を覆っており、そこから雨が降っている。雲底はもこもことした凹凸があり、下層の雲はゆっくりと東から西へ移動している。
午前9時現在、横浜では気温15.8℃、北北東の風4m/s、湿度87%

 関東地方は地上高気圧の後ろ側で、下層には東海上の温度集中帯付近にある湿潤域が東よりの風で陸上にも伸びている。それとは別に気象衛星では中層付近に層状性の雲が広がっているが、これは前線面上をゆるやかに滑昇したことによる雲と思われる。


【詳細解析】

◆ 午前9時現在の気圧配置(地上天気図)

 東シナ海には低気圧があって東北東へ進んでいる。華南から停滞前線が、低気圧の中心、九州の南海上を通って紀伊半島の南に達している。また、中国東北区に低気圧があって北東へ進んでいる。一方、日本の東には高気圧があって東へ移動している。モンゴルには高気圧があって南東へ移動している。

◆ 午前9時現在の雲と雨(気象衛星:可視、赤外、水蒸気、アメダス降水)

 九州から紀伊半島までの太平洋側と関東甲信越、東北地方の太平洋側にまとまった雲が広がっている。九州は西海上に発達した団塊状の雲がいくつかみられ、一部が南西部にかかっているが、その東側の雲は雲頂高度が低い。北海道も西から雲が近づいており、一部が陸地にかかり始めているが、大部分は上層の薄い雲となっている。

 関東甲信越と東北地方にかかっている雲は雲頂が滑らかな層状性の厚い雲で、中層から上層の雲と思われる。

 雨は、九州、四国と関東甲信、東北地方南部の太平洋側、北海道の北部で降っており、午前9時までの1時間に多いところで~20mmのやや強い雨を観測している。


◆ 午前9時現在の上空の大気の状態
◇各気圧面の高度分布(高層天気図)

 中国東北区とオホーツク海には地上低気圧に対応する低気圧や気圧の谷があり、日本付近は北日本を中心に気圧の尾根の中に入っている。

 850hPa面には華南から地上停滞前線に対応した温度集中帯が伸びており、地上停滞前線が描かれている紀伊半島を越えて、関東の東海上からカムチャッカ半島付近まで伸びている。温度集中帯は700hPa面にもみられ、これに沿うように湿潤域が西日本の太平洋側を中心に広がっている。500hPa面には中国東北区に大きな低気圧があるが、下層に温度集中帯のある東シナ海上空は西よりの風で収束はなく、気圧の谷はここまでは伸びていない。

 関東地方は850hPa面の温度集中帯の北側にあたる。この付近は湿潤域となっているが、関東上空は東よりの風が吹いていて、陸上にも湿潤域が広がっている。700hPa面は南よりの風、中層~上層は西よりの風で、強風軸の南側にあたる。500hPa面の渦度は千葉県で負渦度のほかは正渦度、700hPa面の鉛直流は上昇流場となっている。


◇大気の鉛直構造(高層気象観測データ:館野)

 地上付近は気温が15度と低いが、相対湿度が高いために相当温位が高く、ごく下層は対流不安定の状態となっている。地上から830hPa高度までは東よりの風が吹いており、湿潤層は雨の降っているために地上から998hPa高度までと881hPa高度から596hPa高度までと複数ある。後者の湿潤層は安定大気の中にある。しかし、500hPa面では館野より風上側の地点の湿数は大きく空気は乾燥しているため、湿潤域は移流によるものではなく、下層から上昇してきたものと思われる。また、雲は気象衛星の画像より層状性の雲なので、対流のような激しい上昇ではなく、前線面に沿ったゆるやかな上昇と思われる。


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by y_hirarin5 | 2010-09-27 23:59 | 今日の雲
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