南海上の高気圧に覆われる(巻雲)


【2010年8月29日9時24分】
@横浜市戸塚区
薄く広がった雲がところどころに浮かんでいる。雲には筋があるが、一定方向ではなくもつれたような形をしている。
晴れ
午前9時現在、横浜では気温30.8℃、西南西の風1m/s、湿度61%


◆ 午前9時現在の気圧配置

 昨日黄海にあった熱帯低気圧はこの時間温帯低気圧に変わり、朝鮮半島の北にあって北北東へ進んでいる。中心から温暖前線が沿海州南部の南海上へ、寒冷前線が黄海を通って揚子江河口付近へ達している。また、シベリア東部にも低気圧があって北東へ進んでいる。南西諸島西部には熱帯低気圧があって北北西へ進んでいる。一方、伊豆諸島の東には高気圧があって西へ移動している。また、北海道の東にも高気圧があって東へ移動している。東日本から近畿にかけては高気圧に覆われているが、南西諸島や九州、中国、四国などは気圧の谷に近くなっている。


◆ 午前9時現在の雲と雨

 この時間は、北海道と信越、関東北部に沿海州から伸びる上層雲がかかっているほか、九州南東部や四国、中国地方東部と紀伊半島の南東側に下層の対流雲が出ている。このうち四国の対流雲は一部が発達して中層まで達している。

 関東地方は北部山岳域に北から伸びる厚い上層雲がかかっており、一部薄いものが南部にも広がっている。

 雨は、九州南東部や四国、南西諸島西部で降っており、多いところで午前9時までの1時間に~20mmのやや強い雨を観測している。 


◆ 午前9時現在の上空の大気の状態

 関東の南海上には地上高気圧に対応する上空の高気圧があって、本州を中心に広く日本付近を覆っている。高気圧は下層では日本付近から日本の南東海上に勢力があるが、中層から上層にかけては西のほうに広がっている。ただし、チベット高気圧とは気圧の谷で隔てられている。一方、バイカル湖の東から揚子江河口の北にかけては、深い気圧の谷が延びており、地上低気圧に対応している。気圧の谷は寒気を伴っており、下層では気圧の谷の南東側(前面)に南よりの風に伴って暖湿空気が流入している。九州を含む西日本はその風上側にあたり、南よりの風で850hPa面では湿った空気が流入している。

 関東地方上空は、高気圧の中心が南海上にあるために上空は北よりの風が卓越して吹いており、乾燥した空気が流入している。このため、500hPa面の渦度は負渦度となっているが、700hPa面の鉛直流は北部で上昇流場、その他は下降流場となっている。

 高層気象観測データ(館野)によると、地上付近は相対湿度が高く相当温位が高くなっているために、下層は対流不安定となっている。地上から968hPa高度までは対流混合層が形成されているが、湿潤層はなく空気は乾燥している。持ち上げ凝結高度は914hPa高度なので、混合層トップよりも500mほど上空になっている。自由対流高度は665hPa高度と高く、下層雲もできにくい状況で上空は乾燥しているために雲は発生しにくい状態といえる。

 写真の雲は厚みのある巻雲で、巻雲は普通は今後の悪天候の前兆として説明される。それは西から前線を伴った低気圧が接近するときに、上空に湿った空気が流入して作られるからだが、今回のように高気圧に覆われたときに発生する巻雲(晴天巻雲)もある。見分け方は雲の形で、写真のようにもじゃもじゃっとした形のものは「もつれ雲」と呼ばれる。雲のある高度の風向が定まらないときに発生する。



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by y_hirarin5 | 2010-08-29 22:42 | 今日の雲
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