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いま、そこにある雲


雲の観察日記 カメラはNikon D40, iPhoneを使ってます。気象予報士(2008年10月〜)
by ひらりん
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高気圧と高気圧の合間(積雲)


【2010年8月18日8時54分】
@横浜市戸塚区
空全体が白く濁っており、厚みのある積雲がいくつか浮かんでいる。積雲は北から南へゆっくり移動していた。
晴れ
午前9時現在、横浜では気温29.4℃、東の風3m/s、湿度77%


◆ 午前9時現在の気圧配置

 カムチャッカ半島の東には低気圧があって東北東へ進んでいる。そこから気圧の谷が南に延びている。一方、日本海、日本の東海上、四国の南に高気圧があって、それぞれ東、ほとんど停滞、西北西へと移動している。日本付近はこれらの高気圧に覆われている。


◆ 午前9時現在の雲と雨

 この時間は、東北地方と九州にまとまった雲がかかっているほかは、関東地方などで山岳域を中心に対流雲が出ている。東北地方の雲は、東海上に中層に達する雲がみられるがこれはどんどん東へ移動している。陸地にかかるものは雲頂高度が下層の対流雲で構成されている。九州の雲も下層の対流雲でできている。

 関東地方は、房総半島周辺に低い層状雲が広がっているほかは、北部や西部の山岳域に小さな対流雲が出ているほかは雲はみられない。

 雨は、この時間は山形県や鹿児島県で降っており、午前9時までの1時間に多いところで~20mmのやや強い雨を観測している。


◆ 午前9時現在の上空の大気の状態

 カムチャッカ半島の西やシベリア東部に、地上の低気圧や高気圧に対応した上空の低気圧や気圧の尾根が東西に並んでいる。日本付近は北海道を除いて、下層から上層まで高圧部の中に入っている。また、紀伊半島から関東の南海上にかけては下層に暖気がみられる。風は全般に西よりの風で、九州南部で850hPa面に湿潤域が見られるほかは、広域では乾燥した空気に覆われている。

 下層850hPa面では西日本上空と東海上に高気圧の中心がある。関東地方は東海上の高気圧の西側にあたるために北よりの風、中~上層では高気圧の中心は日本の東海上に1つあるだけで、等高度線に沿って西よりの風が吹いている。500hPa面では負渦度、700hPa面では南部や東部の沿岸域では下降気流、内陸部では上昇流場になっている。高層気象観測データによると、持ち上げ凝結高度は925hPa高度、自由対流高度は740hPa高度となっている。逆転層は925hPa高度にあり、高度から接地逆転層と思われる。昨日みられたような沈降性の逆転層は確認できなかった。このため、対流を促す外力があれば雲が発達しやすい状況にあったと思われる。



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by y_hirarin5 | 2010-08-18 23:59 | 今日の雲
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