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いま、そこにある雲


雲の観察日記 カメラはNikon D40, iPhoneを使ってます。気象予報士(2008年10月〜)
by ひらりん
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低気圧周辺の雲(乱層雲)


【2008年11月16日15時40分】
@神奈川県鎌倉市

雨が降ったり止んだりしており、空は一面厚い雲に覆われている。雲底や濃淡や形はほとんど判別できない。
午後3時現在、横浜では気温15.4℃、北の風2m/s、湿度85%


◆天気概況:地上天気図

午前9時現在、日本付近は気圧の谷の中にあり、潮岬の南西海上と宮城県沖、日本海北部とシベリア東部には低気圧がみられる。日本海北部の低気圧は前線を伴っており、温暖前線が北海道南東海上に、寒冷前線が日本海中部に達している。北日本はこれらの前線の間の暖気域に入っている。これらの低気圧は次第に東へ移動しているが、シベリア東部の低気圧だけは夜になっても朝とほとんど位置が変わっていない。


◆雲と降水:気象衛星、レーダーアメダス解析雨量他

午後3時現在では、全国的に雲に覆われているが、九州南部や中国地方の瀬戸内側ではほとんど雲がみられない。この雲の中では、宮城県沖にあった低気圧周辺のものが一番雲頂高度が高く発達しているが、この時間では低気圧の動きに伴って主要な雲のほとんどは日本の東海上へと離れつつある。そのほかの発達した雲は関東地方に残っているが、降る雨は1時間に数mm程度で午前中と比較して弱まっている。そのほかの地方では雲頂高度は低いものの厚い雲に覆われており、近畿地方から東の日本海側の地方、紀伊半島の南東海上と東海地方、関東地方北部と北海道の一部で1時間に~5mm程度の雨が降っている。


◆高層大気の状態:高層天気図、高層気象観測データ、ウィンドプロファイラデータ他

午前9時現在では、下層では日本上空に温度集中帯があるが、日本海上にはさらに強い温度集中帯があり、その北側には寒気が控えている。この日本海の温度集中帯の南縁にあたる日本海沿岸では850hPa高度に湿潤空気がみられる。また、紀伊半島を境に西側は西よりの風、東側は南~南西風が卓越しているため、この付近では風のシアーが発生している。また、この上空500hPa高度では上層の気圧の谷の前面に当たるため、正渦度が大きい。これらの効果により紀伊半島の南海上では700hPa高度で上昇流が強まっている。宮城県沖でも下層では西よりの風と南西風によるシアーと中層の正渦度場のため、上昇流が強く雲が発達している。本州上にかかっている雲はこれより高高度の700hPa高度(およそ3000m付近)より上空にみられる。

風は下層では全般に北よりの風になっているが、高度が高くなるにつれて西よりベースとなっている。しかし、関東地方では平野部では北よりの風、内陸部では東よりの風となっている。この東風の吹いている内陸で雨、北よりの風の平野部ではほとんど止んでいる。とは言っても、雲底もぼやけた感じで輪郭もほとんど分からない状態であったので、上空では雨になっていたと考えられ、それがときどき地上にも落ちてきていたと思われる。

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ひとこと日記
書くことがワンパターンな気がする今日この頃。
雲の成因とメソ気象の話を主体にしたくてうずうずしてますが、本を読んで理解するのが追いつかないです。まだまだ、いろんなスケールの現象がつながっていない状態です。(×_×;


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by y_hirarin5 | 2008-11-16 23:59 | 今日の雲
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