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【2008年7月10日18時01分】 @東京都目黒区 夕方の空。空の低いところには幅の広い雲が広がっている中で、写真を撮った部分だけは小さな小雲集まっている。類(10種雲形)では高積雲、種では房状雲に分類される。俗にいうひつじ雲にあたる。 特徴は以下の通り。 小雲が群をなしている。 小雲には陰影があり、厚みがある。 雲ひとつひとつの大きさは手を真上いっぱいに伸ばしたとき、指1本から5本分ぐらい。 或は、水平から斜め(仰角)30°に伸ばしたときで指1本から3本分ぐらいの大きさになる。 小さな小雲の群れと言う点でまぎらわしいのに、巻積雲が上げられる。 巻積雲の特徴は、雲に陰影がないこと。 雲ひとつひとつの大きさは、手を真上いっぱいに伸ばした時に、小指に隠れるくらいの大きさになる。或は、ごま粒ぐらいの大きさという説明を聞いたこともある。(^^ この写真を撮ったときの気象状況は、直近の大手町の18時のデータで、気温26.6℃、南南西の風2m/s、湿度61%となっている。仮にこの地上付近の空気を強制的に持ち上げた場合の雲底高度はおよそ1020mになる。この高度に雲底があるのは下層雲に分類される。しかし、雲の大きさから判断しても中層雲であり、この地上付近の状態はこの雲の形成には関わっていないと判断する。 では、今日の気象概況を見てみよう。 午後6時現在の地上天気図では日本海西部に低気圧があって次第に日本へ近づいている他は目立った擾乱はない。関東地方は太平洋上から西に張り出す高気圧の圏内にある。気象衛星で同時刻の雲のようすを見ると、関東地方上空を覆っている雲は、東日本一帯と中部近畿地方を覆う雲の一部で、雲頂高度は中層付近、小さな粒状の厚みのある雲と判断できる。 この雲がどうやってできたのか。高層天気図を見てみよう。と言っても午前9時と午後9時しかなく午後9時のものはまだ公開されていないので、とりあえず午前9時のものを見てみた。昨日に引き続き朝鮮半島付近に高気圧があり、高気圧の西側では南シナ海から吹き込む南よりの風が朝鮮半島北部に達している。一方、上層には東日本上空には引き続き大きな気圧の谷がある。下層では西よりの風で気圧の谷に伴う寒気に向かって暖気移流場となり、上層では北よりの風が卓越している。気象衛星で見る限り雲は全体的に上層風に流されて北から南へ移動しているが、雲が発生しているのは下層から中層にかけて吹く西よりの風による暖気移流によるものと考えられる。
by y_hirarin5
| 2008-07-10 23:04
| 雲のあれこれ
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