いま、そこにある雲 |
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【2011年4月22日午前9時34分】 @横浜市戸塚区 全天が雲に覆われているが、太陽が透けて見える。雲の表面は滑らかで、輪郭は見えない。 午前9時現在、横浜では気温16.1℃、西南西の風1.5m/s、湿度69% 黄海には低気圧があって、日本に近づいている。関東地方はこの低気圧の前面で、下層では南西風が吹いて暖気移流場となっている。最下層は地表面からの空気の上昇と南西風に伴う湿った空気の流入により雲が発生しているが、それより上空に乾燥した空気が流入しており雲の発達が抑えられている。中~上層には西よりの風に伴ってやや湿った空気が流入している。これは、低気圧の前面に広がる中~上層の薄い雲と思われる。 ◆ 午前9時現在の気圧配置(地上天気図) 黄海には低気圧があって東へ進んでいる。中心から温暖前線が朝鮮半島を横切って日本海西部に達し、寒冷前線が揚子江下流に延びている。また、華南から停滞前線が東シナ海南部に延びている。一方、オホーツク海南部には高気圧があって南東へ移動している。あmた、日本の東海上にも高気圧があって東南東へ移動している。日本付近は、西から気圧の谷が近づいている。 ◆ 午前9時現在の雲と雨(気象衛星:可視、赤外、水蒸気、アメダス降水) この時間は全国的に雲に覆われている。東シナ海から朝鮮半島、日本海西部にかけては低気圧や前線に伴う雲が広がっており、その一部が東海から西の地方にかかっている。東日本の雲は、北海道から東北地方の太平洋側に雲頂高度の低く厚い雲が広がっており、それ以外では雲頂高度が中層に達する比較的薄い雲で構成されている。低気圧や前線に伴う雲は全体的に東へ移動している。 関東地方も雲に覆われているが、雲頂高度は中層~上層の比較的薄い雲に覆われている。また、西から低気圧に伴う厚い雲が進んできている。 この時間は九州北部や四国、紀伊半島の南西側を中心に降っており、午前9時までの1時間に多いところで~10mmの雨を観測している。 ◆ 午前9時現在の上空の大気の状態 ◇各気圧面の高度分布(高層天気図) 朝鮮半島の北から中国東北区にかけて、地上低気圧に対応する上空の低気圧(下層)や気圧の谷(中層~上層)がみられる。中心の位置は上層ほど北へずれている。また、中心の北西側に寒気を伴っている。日本付近はこの上空の低気圧の前面にあたり、下層では南西風が吹いており850hPa面では全国的に、700hPa面では西日本の日本海側を中心に暖湿空気が流入している。一方、中層は西よりの風となっており、弱い暖気移流と湿潤空気の流入が見られる。 関東地方は、下層は南西風が吹いて暖気移流場になっており、850hPa面では湿潤空気が流入しているが、700hPa面では乾燥している。500hPa面は西よりの風で乾燥空気が流入している。500hPa面の渦度は南部沿岸域で負渦度のほかは正渦度となっている。700hPa面の鉛直流は、850hPa面で顕著な暖湿空気の流入があるために全域で上昇流場となっている。 ◇大気の鉛直構造(高層気象観測データ:館野) 下層1000hPa高度から厚さ700mほどの湿潤層がある。そのトップの897hPa高度付近には逆転層があり、それより上空はやや湿った層となっている。また、808hPa高度付近にも逆転層があり、それより上空は空気が非常に乾燥している。下層には、地表面付近と962hPa高度付近から対流不安定な層が2つある。持ち上げ凝結高度は970hPa高度で湿潤層の中にあるが、自由対流高度はない。一方、604hPa高度から上空は比較的空気が湿っている。 下層の湿潤層は地表面付近からの上昇と南西風に伴う湿潤空気の流入によるものである。湿潤層の上の乾燥層は南西風による移流に伴うもので、これにより下層の空気がそれ以上上昇することが抑えられている。中~上層の湿潤層は西よりの風によって移流してきたものと思われる。 ------------------ 日本ブログ村のランキングに参加しています。 よければクリックをお願いします。 投票してくださったみなさま、本当にありがとうございます。<(_ _)>
by y_hirarin5
| 2011-04-22 23:59
| 今日の雲
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